空き缶おじさん

今日のヘブンは上野不忍池下町風俗資料館前にて。
今年最後のケジメとして寒いが絶対にやる!と覚悟を決めてやってきた。

太陽は照っていても風は冷たい。でも太陽さえ当たっていればなんとかなる、と腹を決める。太陽の位置からして、日照時間が確保できそうないつもの場所でやりたかったが、先約がいた。
空き缶収集のおじさん。
リヤカーに積んだ大きなビニール袋に空き缶がたくさん詰まっている。時折空き缶集めに一回りして戻ってくると、太陽がよく当たるその場所で一休み。とてもその前ではできない。
仕方が無いので1ブロックずれて、いずれビルに遮られて太陽が陰りそうな場所に決めた。寒いから、どうせ1時間もすればギブアップするだろうと読んでのこと。
演奏を始めてどれくらい経ったころだろうか、確かにその“おじさん”がやってきた。そして迷わずチャリン!100円か多分それ以上の音がした。
思わず顔を見合わせたら破顔一笑!気持ちのよい大きな笑い声と笑顔。
空き缶を売って、それが100円になるのはどれほどのことなのだろう。
その大切なお金を投げ銭してくれたこと。嬉しさや感謝とともに身も心も引き締まる。
場所のことで悩んでいることなど小さいぞ!
それ以上の答をくれた彼が上手だったのだ。吹いていていいよ、届いてるよ。
あの場で、いや公共の場で音を出すことの重さ、その音に込める想いの大切さを改めて感じた年末ヘブンでした。
ありがとう!空き缶おじさん!


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