同窓会その2(記憶)〜年末のご挨拶


「そういえば、あの時のこと、覚えてる?・・」「そうそう、そんなことあったね」「誰々さんがこんなことやっちゃって・・あっはっは!!」
そんな会話が羨ましい。僕の頭の中にはどうもそういうジャンルの記憶装置が・・ないらしい。
「お前そんなことも忘れちゃったの?」「お前バカなんじゃないの?」「えーっ!なんで覚えてないんだろうなー・・」と散々だ。しかしそう言われることにもすっかり慣れてしまった同窓会。

僕の場合、昔のことも最近のことも、強烈なインパクトを持った事柄以外は、沢山の過去が消去されてしまうようだ。関係各位にはただひたすら“申し訳ない!”の気持。もちろん、人に迷惑をかけてはいけない重要な事柄についてはちゃんと処理出来ているので、これは別。問題は皆んなと記憶を共有し人生を豊かにする、生活上の過去について・・
記憶は反復して覚えるもの。繰り返し思い出せば、記憶として根付いて行く。これは良く言われていることだ。しかし僕の場合、多少努力するもあまり効果が上がらず、だいたいほとんどそれをしないようだ。過去を軽んじ、先のことしか考えない特異な性格、とも言えるのかもしれない。が、どうにもコントロール出来るものではない。そして皆さんには多大な不信感を与えているのだが、僕から見れば、僕以外のほとんどの人は記憶の天才、素晴らしい特殊能力!と尊敬の対象だ。
而して、最近さらに加速しつつある筋金入りの記憶力の悪さは、持って生まれた個性!と皆様方にはご理解頂き、必要な事柄については皆様方の確かな記憶におすがりする、と誠に勝手ながらハラを決める(ざるを得ない)。
皆様、ご迷惑をおかけしますが、来年も引き続き変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。

人と会って誰だか思い出せない時、「初めまして」じゃちょっとまずそうな時、「どーも・・」と言っていれば良い、という人がいるけれど、人間そんなに甘いもんじゃない。すぐ見透かされてしまうに決まっている。それは分かっていても「あ、どーも、どーも・・」

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