音楽の功罪


ヘブンアーティストの演奏指定場所である新宿西口駅に予約時間少し前に着いたので、まだ前のアーティストの演奏が漏れ聞こえる、少し離れた場所のベンチで時間をつぶしていた。演奏が流れる中、本を読む。しかし読書に集中するより、耳の方が敏感に反応してしまい、読んでいるのはウワの空。どうしても音楽が気になってしまう。音楽は言葉、単なる騒音とは違う。他人の音楽を他人の僕が聴いて、僕の心はその音楽にたやすく占有される。もちろん僕が音楽に敏感なのは当り前なのかもしれないが、一般の人にとってはそれを差し引いても、やはりこれはある種の心の占領であろう!
同じことを僕は、この場所でこれからやろうとしているのだ。
人の心に容易に入り込んでいく音楽。呉々も心に留め置かねばならぬ、と想いを新たにした。公共空間で自由に自分の音楽を奏でられるのは、とても幸せなことだ。しかし音楽を受け入れてくれる人にも、今の心の状況がそうではない人にも、音は公平に届く。音楽が本当に嫌いな人はそんなにはいないと思うが、受け取り方は様々。音楽が多くの人に前向きに受け入れられるようにあるべきは?
正解は簡単ではないけれど、僕の場合は、ふわっと優しい光が、皆の心に届きますように、と願って(いられるように願って)演奏している。・・が、さて??
ところで、漏れ聞こえていたウクレレの音は心地よかった。


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