癒し


遊歩道沿いにせせらぎが続いている。その清流が湧き出す所で、じっと見入っている女性。水の動き、光や音に癒されているのだろう。
この清流、自然の産物ではない。下水を浄化して流している人工のせせらぎ。なんと世田谷の水は、新宿の落合から引いて来たものだという。そんな努力があって、多くの喜ぶ顔がある。そして今や必需だ。人の手、機械仕掛け、多くのエネルギーを費やして実現した、自然の演出。自然そのものではない・・しかし間違いなく癒してくれるこれらの存在・・音楽にもまた同じ仲間がいるではないか。

僕が続けている「音楽紀行シリーズ」。大自然の真っ只中に出掛けていって、その「気」を持ち帰り、音楽で再現して、皆に届ける。人の手が入っているどころでない。すべてが人工だ。でもこれらの作品から自然を感じてくれる人は多くいる。手前味噌ながら、作った僕自身でさえも。都会にいるからこそ甘んじて受け入れる、間接的な大自然
余計なことは考えず、この小さなせせらぎを楽しもう!
上に清流!下(暗渠)には下水。でも人を喜ばせるための努力、知恵、愛、が一杯。感謝!
手段はどうであれ人をどれだけ幸せにするか、が重要だ。

  苫米地義久の ライブ  CD  ホームページ