素敵な時代


上野御徒町駅で演奏をしていた。
じっと僕のCDを覗き込んでいる女性がいる。そして演奏の合間に、彼女はにこやかな顔で「一年程前いただいた“屋久島”のCDを聞いて“吃音(きつおん)”が治ったんですよ。一日中かけっぱなしにして・・」。
僕はビックリし、そして本当にうれしかった。ありがとう!わざわざ伝えて頂いて。
そして「写真を撮っていいですか?」「どうぞ、どうぞ!」何枚もパチリ、パチリ・・そして投げ銭。CDも数枚お持ち帰り頂いた。演奏終了後、片付けをしていると再び登場、「握手し忘れたので・・」「喜んで!!」。
僕の音楽がお役に立てたことが、直接実感出来ることは本当にうれしいことだ。感謝!

今の時代だからこそ、こんな形で成果があげられたのかな?と思う。それは、擦り切れることのないCDの時代、“デジタル”の時代になったからだ。もしこれが、30年程前より昔、CDなどないアナログレコードの時代だったら・・毎日一日中同じアルバムをかける、など手軽には出来ない。レコードは擦り切れてしまって、雑音だらけになってしまうし、針の交換も大変でお金もかかる。操作の手間も大変だ。それがCDになって無限に再生出来るのが当り前になった。リピート操作も簡単だ。
作り手にとっても、聞き手にとっても、幸せな時代になった。環境の問題など課題も多いが・・ありがとう、今の時代!

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