電車の座席

ytoma2008-11-17

人は電車のベンチシートなどに座るとき、本能的に両端から座って行くようだ。いや間違いなくほとんどの人がそのように座って行く。両脇ともに敵にさらさないための防衛本能なんだろうか?
僕の場合、人並みの本能も持ち合わせているが、どうしても端っこに座りたい、いや座らなければならない、別の本能がある。それはストリートセットとともに電車に乗る時。端に座ってセットをベンチの脇に置き、安全を確認しつつ寄り添いながら乗るためだ。座席の空いている電車がホームに滑り込んで来てドアが開く。みな、座る場所を狙い定めて我先にと乗り込んで行く。僕も端を狙う。空いているのが見えるんだから絶対にそこに座りたい!しかしドアーが開いて、それっとばかりに目的の席に行こうとしても大荷物があるからそう簡単には行かない。結局、他の人にあっさり獲られてしまう。特にホームと電車の隙間が広いところでは一度荷物を持ち上げねばならず、全然勝負にならない。
さて、勝負に敗れた後はさっさと諦めて、ベンチの脇(ドアの脇)にセットだけ置きざりにすることにする。そして僕自身は、まだ別に席が空いていればそこに単身赴任する。こうなったらどこでもいい。離れていようがおかまい無し。で、そこから、先に端っこを占領した人の脇にあるセットを遠くから眺めることになる。そこに座った人は最初のうちは気がつかないがしばらくすると、自分の脇に置いてある、得体の知れない大きなモノに気づき始め、「こりゃ何だ?」という顔になる。持ち主らしきは見当たらない・・。僕が出向いて説明するのが親切なんだろうが、もちろんそんなことはやらない。遠巻きに時々眺めるだけだ。その人の居心地、気分なぞおかまい無しに僕の分身は大きな顔してぴったりその人に寄り添っている。結構気持ち悪いんだろうな・・と思いつつも、僕の獲りたかった席にあなたが先に座ってしまったから仕方ないんだ!と遠くから他人のせいにしつつ・・心の中では、ご迷惑おかけします、ゴメンナサイ、と謝っているのである。

これならよし、みんなハッピー!

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