”tomaテン”

ytoma2008-07-16

7/12から3日間、ZIPANGU代表横田義彰氏のプロデュースのもと、ギタリストの小泉清人氏とのデュオ演奏の旅を楽しんできました。訪れたのは、日本海北陸・武生クラシックス芦原温泉べにや、金津創作の森“ギャラリーてにをは”の3カ所。いずれも居心地の良い、響きもとても良いライブスペースと、ノリの良いお客さんたち、と言う理想の組み合わせで、皆さんと一体になってリラックスのひと時を楽しんできました。もちろんライブ終了後には、格別に美味しい時間外のひと時も待っておりました。
ギタリストの小泉氏とは普段、仕事としての演奏でご一緒することはあまりないのですが、お付き合いだけはもう30年を優に越えるのでしょうか、とにかく昔からの音楽の仲間です。そして今や彼はどこでも引っ張りだこ。ひと月のうち8〜9割方スケジュールが埋まっているという超売れっ子ギタリストです。そんな彼との初めてのツアーでしたが、何せ譜面はほとんど意味のない世界、このいわゆるジャズ業界?にありがちな、特別なアレンジで演奏する場合または新曲以外はほとんどリハはやらない、というシキタリ?をふまえスリル溢れるぶっつけ本番の演奏の連続でありました。小泉氏の場合、譜面がなくてもほとんどの曲は頭に入っており、エニーキー(どんなキーでも)で、表情豊かに演奏出来る、この道の超ベテランです。さて、演奏を開始するにあたり、一応念のため選曲し、アバウトな曲の流れを決めて、それに沿って演奏を進めて行くのですが、ここで一つ問題があるとすれば、それはテンポです。曲を始める時に「ワン、ツー、ぁワン、ツー、スリー・・」とやって曲を開始するときのテンポです。問題になるぐらいなら事前にリハやって決めておけばいいじゃないか、と普通は考えますが、実際にステージが始まってしまうと、決めたテンポなど早々にどこかに飛んで行ってしまう。今!が一番気持ちの良いテンポ!が重要なのです。様々な曲で構成し進めて行くうちに、心のありようも変わって行きますから(たいていはハイになってきますね)、特に次の曲がスピード感のある曲の場合、カウントを出すテンポ感は結構変わってきます。
さて、ここで問題になるのが“tomaテン”です。toma(僕)が出す場合のテンポ、のことです。とにかく常識的(一般的)なテンポより常に速い(らしい)のです。従って仲間の間では、“tomaテン”といえば概ね悪い意味となります。誰かが付けた「呼び名」です。僕が自分で「このテンポなら僕も皆んなも気持ちいい!」と判断して、カウントを出すのですが、気持ちいいと思ってるのは往々にして自分だけのようです。そして自分でさえ、最初はいいけれど演奏が進むうち「やっぱり早すぎたか・・」と後悔することも多々あります。これからは気をつけよう!と思いながら何十年も何故か平気で繰り返しており、いまだに“tomaテン”健在です。(どうもこれは良くも悪くも、tomaの内なる声のようなのです!・・)
このツアーで初めて小泉氏に“tomaテン”を認識してもらいました。小泉氏によると通常テンポより20〜30%速いそうです。そしてやはり評判は悪いようです。・・でも彼はやはりプロ、早速習得し、こちらがカウントを出さなくても“tomaテン”で始めてくれるようになりました。何も言わずにスタートした時、ん?・・やっぱりちょっと早いんじゃないか、などと気になったりすることもあったりして、終いには自分でも何だか分からなくなることもあります。“tomaテン”は小泉氏にも気に入られておりませんので、すぐお話し合いの場を持ち、関係修復に努力致します。デュオはコミュニケーションが楽!(当り前)だから好きです。
でも、たまには“tomaテン”もいいもんですよ、元気になるんで。たぶん・・
小泉さんお疲れさまでした。お世話になりました。今後も“tomaテン”共々よろしくお願いします。でも10〜20%ぐらいの方がいいかもしれませんね・・
今度は三茶の「すずらん通り商店会・酒ワイン祭り」(10/12)でデュオです!
今回大変お世話になった横田プロデューサー、北陸の皆々様方、ありがとうございました!
芦原温泉べにや>のステージにて

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