「新曲」との巡り会い


その名も“Puff”
先日、ライブを始める前に、お店のマスターからPPM(ピーター、ポール&マリー)のマリーさんが亡くなったので「“Puff”を演奏して」とリクエストされた。「はー?何、それ?(パフって白粉をはたく道具じゃなかったっけ)」「えー、知らないの!」「知らない・・」。しかたがないのでマスター、CDを聞かせてくれた。「ああ、この曲・・そういえば昔良く流れていたなー・・」
いきなり演奏してみたが、親しみ易いメロディは身体が勝手に覚えていて、演奏は難なく出来た。

「Puff,the magic dragon」は1963年(昭和38年)に世界的にヒットした、不老の竜「パフ」と少年「ジャッキー」との交流と別れを描いた作品。
僕が将来自分の進む道は「音楽」と定めた頃のこと。世の中のヒット曲に付き合っている余裕はなく、従って頭にアンテナもなく感度ゼロ、後に教科書に載るような世の常識になろうとも関係無し・・。そして46年、今になって人から気付かされ、ようやく認識することとなる、僕にとっての「新曲」。
でも簡素で優しいメロディーは、独りでに、勝手に、身体に染み付いているものだ。大ヒットのあげくに自分の意志とは関係なく覚えてしまう曲・・
「一曲でもいい!そんな曲があったら・・」と願うのが音楽を志すものの"夢"である。もちろんまだ諦めない!
さて、僕にとっての次なる「新曲」はこれからもまだ出現するのだろうか?

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